予測不能な時代、業績の安定成長と次世代リーダーの育成を急げ!

予測不能な時代、業績の安定成長と次世代リーダーの育成を急げ!

2024/04/01

予測不能な時代、業績の安定成長と次世代リーダーの育成を急げ!

■予想外れ、予想外の現在の経営状況

 経済学者や評論家、そしてマスコミなどは実にいい加減なことを堂々と話す。実際の経営の現場をあまりにも知らなすぎる。この一ヶ月、次のことが気になる。

1.もしトラから、確トラになったらどうする

 もしトランプ前大統領が11月の本戦で大統領に返り咲いたらどうなるのか。共和党の予備選で圧勝。現職のバイデン対トランプになるのが決定的となった。最近は確トラ。が話題だ。つまりトランプが勝利したときの世界はあらゆるリスクが表面化する。

①中国への関税強化→米中貿易戦争が再燃

※再燃だと日本のGDPは1%押し下げられる

②温暖化ルール「パリ協定」からの再離脱→分断化拡大

③安保体制の修正→NATO離脱?在日米軍の見直し

アメリカがくしゃみをすると日本は風邪を引く。アメリカが風邪を引くと、重い病となる。目が離せない。

EV(電気自動車)世界市場で失速

 環境適応車と世界中から評価されていたEV車。ここにきて販売の伸びにブレーキがかかっている。EV車の伸び28%増に対し日本勢が圧倒的に強いHV(ハイブリット)車は30%増。EV車は充電、価格、雇用の問題がまだまだ山積みされている。アップルでさえ多額の投資を続けていたがEV車事業から完全撤退を決めた。

3.中小企業の50%が賃上げ出来ず

 3月4日、日本経済新聞の記事。中小企業の労働分配率(人件費率)が70%程度と前年同月比1.6%減少。賃上げ余力高まる。という内容だ。「開いた口が塞(ふさ)がらない」とはまさにそのこと。業種にもよるが、通常、65%を超えてくるとほとんどの企業が赤字に陥る。赤字である企業に賃上げ余力などない。ちなみに大企業の労働分配率は38%。賃上げ余力は十分にあるわけだ。マスコミも驚くほど、実態を知らない。

■予測不能時代における業績アップの着眼

 それでも高収益の中小企業は多く存在する。予測不能とはいえ、あらゆるリスクを想定しなければならない。実践すべき業績アップの着眼は次の通り。

①収益の柱を4つ創れ

 「一本足打法」つまり一つの収益に依存すると不透明な時代ほどリスクが高くなる。目指すはバランスのとれた「4つの柱」づくりだ。ざっくりいうと、一つが悪化しても最大25%の売上減。赤字は何とか回避できる。

②得意先の分散、業種の分散

 一社依存度の高い収益構造は要注意。業種も分散した方が安全。これはマズイと頭で理解はしている。しかし、行動に移すことはない。結局は危機感の欠如であり市場の変化に対応できない。

③仕入れ先や外注先も一社に依存するな

 仕入れ先もバランスの良い分散が理想。外注先も同様だ。特に物づくりの中小規模の外注先は価格転嫁も進まず業績が悪い。後継者問題もあり、今後、淘汰が進む。そうなれば自社の主力商品が造れない事態となる。

④売上を落とした方が利益は上がらないか

 経営とは利益至上主義である。売上の中身を鋭く分析してほしい。・粗利益率が極端に低い。 ・以前は大きな取引額、現在は大幅に取引額は縮小、しかし低粗利益率は変わらず。・遠方顧客で配送費や他の経費を考えたら儲からない。・支払いサイトが長い。・拠点を統合しても売上は変わらない。

■5年後の 組閣 」。次世代リーダーを育成せよ

 政治では、新たな人事で要職を決定することを組閣という。ビジネスでは現在の主要幹部の次の時代を担うリーダーづくりが急務。次世代にグイグイ組織を引っ張っていくイメージのできる人材がどの程度存在するのか。次世代リーダーの育成は次の7点。

1.現、幹部が次世代リーダー育成に本気で取組め

 20代は基本の徹底。30代は専門分野の確立。40代は業績を引張る牽引者。50代は業績を上げ、自身の後継づくり。これがあるべき姿。

2.誰に採用されたかは、重要

 2代目社長に就任。しかし主要な幹部は先代が採用した古参幹部ばかり。後継者としてはやりにくい。よくあるケースだ。できれば採用は後継者に一任する方が望ましい。自ら採用した人間と共に成長していく。その中から優秀な次世代リーダーは生まれる。

3.入社3年で成長可能性を判断せよ

  「磨けば光る原石」は入社3年で見極めることはできる。ビジネスに大器晩成は存在しない。出来る人間は、若い時からいかんなく才能を発揮しているはずだ。

4.愛社心、素直、行動力、熱意、チャレンジ精神

 これらを持っている人間は間違いなく成長し、次世代リーダー候補だ。このキーワードを推し進めていく先に人間力と専門能力が必ずや身につく。少々角があっても若者らしく周りからも可愛がられる。年齢とともに角が取れ、魅力ある人間となる。

5.現場で実績を上げた人間を抜擢せよ

 現場の叩き上げこそがリーダー候補だ。プロ野球では「名選手名監督にあらず」といわれる。中小企業では「名選手名コーチたる」が基本。出来る人ができる人間を育てるこれがビジネスの世界なのだ。

6.伸び盛りの若者はごぼう抜き人事も面白い

 私ごとだが、25歳で課長に抜擢された。かなりブカブカのスーツのような役職。未熟だが勢いと行動力は誰にも負けない。ブカブカの役職も時を待たずにピタッと着こなす。面白いのはその後、続々と若手リーダーが誕生した。アイツが出来るなら自分もできる…。

7.様々な拠点、部門を経験させろ

 小、中、大の拠点を経験。あえて他部門に異動する。そして元の部門に戻ると爆発的な結果を残す。それは全体最適の思考が身につくからだ。ひとつの部門、ひと握りの顧客しか知らないでは大きく伸びることはない。

■次世代リーダーの育成があって安定成長に繋がる

 5年先はさらに予測不能時代に突入する。そのためにも、今から次世代リーダーに力を注ぐべきである。同封されている次世代リーダー育成スクールの講師、吉田敬真君は入社20年。早稲田大学卒業。大手企業からの中途採用。私のカバン持ちからスタート。何度も心が折れ挫折し、そこから這い上がってきた人間。必ずや参考になるはずだ。

ワンポイントトーク
【予測不能な時代だからこそ、変われないベテランより、時代に合わせて変化できる次世代リーダーの育成が重要だ!!】

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