「営業力」強化なくして企業の存続なし!

「営業力」強化なくして企業の存続なし!

2023/11/01

「営業力」強化なくして企業の存続なし!

営業力」強化は全ての部門に改革を促す

 営業は車でいうエンジン。エンジンが故障したり馬力がなければ前に進むことはできない。それは企業も同様である。受注がなければ工場、総務、経理といった組織も必要ない。仕事を取ってきてこそ経営が初めて成り立つわけだ。売上を伸ばし続けている企業は営業力が圧倒的に強い。しかも強い営業力だと他部門に改革を促す。短納期、高品質、低コストで競争力高い工場。顧客ニーズを満たす開発部門。良い人材を採用する意識の高い人事部門等々。業績上がらぬ企業は営業力が弱く他部門となれ合いの関係。しかも表ではぶつからないが、見えないところで他部門の悪口をいうありさま。業績を向上させるにはまず営業力強化が絶対条件だ。

■「新」にチャレンジする営業組織を創りあげろ

 何度も記載したがこれまでの考え方、やり方だと間違いなく20%売上は減少する。すると多くの企業が赤字に陥る。「現状維持は衰退への道」いま必要なことは現状打破の精神と実践だ。そのキーワードが「新」へのチャレンジである。新規開拓、新販路、新仕入先、新商品、新規事業、新人若手の戦力化。つまり、現状打破とは新しいことに果敢に挑戦することをいう。リーダーが本気で業績を上げようと思うなら、必然と「新」へのチャレンジを実践していけるはずだ。現業業務が忙しく、新しいことにチャレンジができない、そういうリーダーは危機感が全く感じられない。リーダーをチェンジするのが最善の策になる。

■営業力強化の実践着眼

 IT化、システム化が加速している。反面、営業一人ひとりの動きが悪く、そして活動量が極端に低下している企業が目立つ。営業とは実践であり、実践で鍛えられた経験こそ知恵に変わる。その知恵があってこそ顧客の課題解決が可能となる。SNSやIT化で集客は可能。しかし、最後のクロージングはどんな時代でも「人」で決まる。最近の若い人間に意欲、ヤル気を求めても無理。だから仕組みでカバーする。そのような経営幹部の声をアチコチで耳にする。多くの企業を身近で見ている経験からいうと、これでは業績は上がらない。高収益を実現するための営業力強化の着眼は次の9点。

1.営業の醍醐味、重要性を徹底指導せよ

 顧客から選ばれる、「ありがとう」を言われる。誰もが喜びを感じる。そして自社の商品や、サービスを活用していただけた対価として売上、利益が確保できる。あらゆる業務の中で「売る、つまり営業」は一番難しい。それを体験することで、自らが確実に成長する。リーダーは仕事を通し成長を促す動機づけがあってこそ若い人は本気で動く。

2.取引理由こそ自社の強み

 なぜ我が社と取引しているのか?を想像すると自社の強みがイメージできる。隣の芝生は青く見えるが人間の心情。営業全員で議論し、強みを体系化せよ。

3.リーダー自身の仕事を部下に引き継げ

 リーダーが単なる営業マンの動きをしても組織としての相乗効果、パワーは発揮できない。人を育て自らの仕事を引き継ぐことが急務だ。リーダー自身の新へのチャレンジ、付加価値高い仕事へのシフトが求められている。道なき道をつくる戦略的動きになっているか。そこができてこそ、新しい分野での売上が確保でき大きく業績に貢献する。

4.キャリアとともに稼ぎ方を変えていけ

 新卒2~3年で元気いっぱいの営業はその意欲、初々しさに誰もが共感する。若さの特権でもあるが、長くは続かない。若さのアドバンテージ(有利さ)は20代中半まで。商商知識、専門分野を身につける。顧客のお困りごとを解決する。常に稼ぎ方を変えていくことだ。3年前はトップセールス。今は結果が出ない。それは営業として、稼ぎ方を変えることが出来なかったことが最大の原因。リーダーはそこに鋭くメスを入れ、再浮上を後押しすることだ。

5.感性と気づきのレベルを上げろ

 営業でいう感性とは、持って生まれたものではない。強烈な目標意識と常日頃の勉強で感性は磨かれていく。何とか売上に繋げたいと本気で思っていたら、様々なアイディアが湯水のように湧いてくる。一方、気づきのレベルが高ければ顧客への的確な提案が可能となる。気づきのレベルを上げるには「躾」が最も重要だ。リーダーは、身だしなみ、挨拶、言葉遣いまで、箸の上げ下ろしに妥協してはいけない。家庭で親がするべき躾を社内でも実践することだ。それによって気づきのレベルが向上し共感性と提案力が格段に向上する。

6.人間力×専門性=最強の営業マン

 人間力とは誠実、約束を守る、といったヒューマンスキルのことだ。こと営業でいうと二回り(24才)以上、年上から好かれることを人間力という。血の繋がっていない親世代から支持されるのは気配り、心配りが出来ている証。専門性は安心につながる。若くても勉強と実践によって高い専門性を手に入れることは充分可能。

7.量から質は生まれる

 一日3件訪問と10件訪問する営業では、あきらかに結果が違う。話す内容、深み、説得力でプロとアマの違いがでる。そこもリーダーのマネジメントが重要。限られた時間内にどう効率良く動くかだ。行動計画、事前準備、訪問目的、といった営業の基本を徹底することで「量」を確保できる。活動量は受注件数に比例し、提案力は一件当たりの売上に比例する。

8.営業のマネジメントとは常に性悪説

 人は信用しても人の行動はチェックせよ、である。良いことは半分にみて、悪いことは2倍で見る。目標までの差額が300万円とする。差額対策を300万円考える。百発百中がある訳がない。3倍の900万円の差額対策を考える。これこそ性悪説だ。性善説だとハードルのバーが下がり全てが甘きに流れる。

.ロールプレイングの継続実践

 営業力の強い企業は間違いなくロープレを継続し実行している。それも定期的にだ。効果はあると分かりながら、ほとんどが中途半端。やったり、やらなかったり。思い出してはやる、そして忙しさを理由にいつのまにかフェードアウト。これまたマネジメントの問題。新卒でも一年間、ロープレで鍛えたら中堅営業マン並みに実力はつく。

 ■企画力(戦略・施策)実行力、換金力がリーダーの仕事

 名将、野村監督は「勝ちに不思議あり、負けに不思議な し」と言い切った。営業でいうと目標達成にたまたまはある。目標未達にたまたまはない、ということだ。万年、目標未達のリーダーは腹の底では無理だと思っている。逃げ癖がついており、強い気持ちも欠如している。営業力強化のためにリーダーは戦略や施策を具現化する。それを落とし込み、徹底して動き、動かす。そして、キッチリ納め回収まで責任をもつ。それが営業力の強いリーダーの姿なのだ。

ワンポイントトーク
【営業力強化のため何が足りないのか。リーダーは「基本動作」「行動量」などを一から見直し、教育せよ!】

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